母集団の質が上がる!本当に合う仲間が集まる採用サイトの作り方。

「自社の魅力が伝わる採用サイトをつくりたい」

「自社に合う人が集まる採用サイトをつくりたい」

「採用サイトのリニューアルによって、採用に大きな変化をもたらしたい」

この記事に辿り着いたということは、上記のような願いをお持ちなのではないでしょうか。

インターネットやスマートフォンが普及し、多くの会社が採用サイトを起点にした採用活動を行っているいま、私たち株式会社パラドックスにも、上記のようなご相談を数多くいただきます。

コーポレートサイトおよびサービスサイトとは別に新しく採用サイトをつくること。または、既存の採用サイトをリニューアルすることは、採用で成果を得る上で非常に大切なことです。

しかし、ただ流行している採用トレンドに合わせたり、見た目だけのインパクトを狙ったりしたリニューアルを行っても、その企業に本当に合う人材が集まることにはあまり力を発揮しません。

仮に、リニューアルした年は人が集まったとしても、それは再現性がなく、時代や採用トレンドの変化によっては全く効果を発揮しないものになってしまうのです。

では、採用サイトづくりにあたって、どのようなことを心がければいいのでしょうか。

採用サイトづくりにおいて最も重要な点。それは、その企業の「理念や独自性」がしっかりとサイトに内包されている、ということです。

筆者である私もパラドックスのディレクターとして、企業様の採用ブランディングに携わらせていただく中のアウトプットのひとつとして採用サイトを数多く制作してきました。

その経験を踏まえても、採用サイトの目的を改めて考え、その企業らしい内容およびデザインを考えることが、その企業と本当に合う人たちに集まってもらう上で非常に大切だということを実感しています。

本来、採用活動はその企業の理念や独自性を軸として採用コンセプトをつくり、採用ブランディングとして、説明会、各種ツール、面接、内定フォローなど採用コミュニケーション全体を設計していくことが望ましいです。

ただ、今回の記事では、採用サイトだけに焦点を絞り、

  • 改めて採用サイトを持つ目的
  • サイトに入れるべき要素やコンテンツ例
  • 得られる効果
  • これからの採用サイトにおけるおすすめのスタイル

について書かせていただきます。

自社でサイトをつくる場合でも、制作会社さんに外注する場合でも、必ず知っておいてほしい点だけを凝縮してまとめておりますので、ぜひ最後までお読みいただき、あなたの企業にとっての最高の採用サイトづくりおよび採用活動の成功にお役立ていただけますと嬉しいです。

※採用ブランディングの詳細はこちらよりご覧いただけます。
→「企業の成長に必要不可欠な同志が集まる「採用ブランディング」を徹底解説。

CONTENTS

1:採用サイトの目的は、「企業が目指す未来を実現するための同志集め」。

採用サイトをつくる上で、まず知っておいていただきたいのは、サイトの目的です。「採用サイトなんだから、目的は人集めでしょ!」と言われてしまいそうですが、もちろん、人集めということは正しいです。

ただ、私たちはそこにいくつか要素を付け加え、採用サイトの目的を「企業が目指す未来を実現するための同志集め」としています。

これは、採用サイトに限ったことではなく、採用活動全体の目的でもあります。単に優秀な人材を集めるのではなく、その企業が解決したい社会課題、実現したい未来に向かって一緒に歩んでもらう人材を集めるのが、採用活動の一番の目的であるはずです。

いわば、採用活動は企業にとって最大の経営課題。経営と組織のつながりを考え、会社をどのようにしたいかという強い意思を持つことを意識してみてください。

採用活動のゴールをただ「優秀な人材を採ること」と考えている方は、まずその考えを取っ払ってみるのがいいかもしれません。おそらくこの記事をお読みの方も、人材を集めることも大事だと思いますが、それ以上に自社とマッチし、進化につながる人材を求めているのではないでしょうか。

テクノロジーの発達により多くの人がオンライン上で情報を取得する時代、求職者がその企業の採用について調べるときは、やはり採用サイトの存在が非常に大きなものになります。

そうした時、やはり採用サイトも「企業が目指す未来を実現するための同志集め」という目線で作られているかということが、非常に重要になります。

同志集めという視点があるかないかで、採用サイトから発せられるメッセージ、掲載されるコンテンツにも大きな違いが出てきます。

“採用サイトはコーポレートサイトの中につくってもいい?”

採用サイトを制作する際、上記のようなご質問をいただくことがございます。結論から言いますと、採用サイトとコーポレートサイトは分けてつくることがおすすめです。

なぜなら、2つのサイトは目的が異なるからです。

コーポレートサイトの目的は、「企業の存在意義を語り、信頼とファンを増やすこと」になります。もちろん、求職者の方もコーポレートサイトは見ますので、採用にも効果がありますが、あくまでコーポサイトは企業のステークホルダー全員向けになりますので、コーポレートサイトとは切り離して、制作することが望ましいです。

※コーポレートサイトにつきましては、下記の記事に詳しくまとめておりますので、もしよろしければ、併せてご覧ください!
→「コーポレートサイトの本当の役割と入れるべき10の要素

2:同志集めの視点がある採用サイトの例。

同志集めという視点がはいった採用サイトはどのようなものなのか、いくつかパラドックスが携わらせていただいた例をご覧ください。

事例①:ソフィアメディ株式会社の採用サイト

企業について・課題

東京都内を中心に、全国約46カ所で訪問看護ステーションを運営し、訪問看護の分野では20年近い実績を持っているソフィアメディ株式会社。2018年から2019年にかけて、新経営体制に伴い新しい理念を策定し、社内外に発表。そのアイデンティティ、またその裏にあるソフィアメディの歴史や想いを、採用候補者にも発信する必要がありました。

コンセプト・アウトプット

訪問看護を通して超高齢化社会に立ち向かうソフィアメディにとって、同じ覚悟を持つ同志の採用は急務でした。この仕事ならではの温かさと厳しさ、そこから生まれる「働きがい」を、包み隠さず描き、採用候補者に理解していただくことを大切にしました。また、「働きがい」だけでなく「働きやすさ」も伝えるために、ソフィアメディの充実した研修や人事制度、福利厚生も、細部まで紹介しています。

効果

採用サイトのリニューアルを通して、採用候補者が入社前からソフィアメディの価値観に触れる場をつくることができ、従業員数は約420名から660名(2016年と20199月末の比較)に増加し、事業所数も伸びています。

ソフィアメディ株式会社の採用サイトはこちら。

事例②:日鉄鉱業株式会社の採用サイト

企業について・課題

鉄鋼用石灰石の生産量日本一を誇る総合資源会社である日鉄鉱業。採用の課題は、新卒社員の離職率の高さ。原因は、就活時の勤務イメージと入社後の実務に大きなギャップがあることでした。本社が丸の内にあることや、資源やエネルギーを扱うダイナミックな会社という背景から、商社のような働き方をイメージして入社してくる学生が多かったのです。しかし、実際に働くのは自然に囲まれた鉱山。働く環境だけでなく、田舎生活に慣れず、会社を後にする社員がいました。

コンセプト・アウトプット

解決策として真っ先に考えられたのは、ありのままに伝えるという原点。つまり「鉱山で働き、山で暮らすのだ」という姿を、きちんと理解した上で入社してもらうことです。普段の生活で感じることのない、雄大な自然を相手にする「でっかい生き方」。鉱山で働くということは、生き方を移すということ。大自然の中でおおらかに生きることがもたらす“人間的な成長”にフォーカスを当てました。採用コンセプトは「大きな人になろう。」という言葉です。

採用サイトには採用におけるプラットフォームとして情報を網羅的に掲載。トップページでは鉱山の暮らしをテーマにしたShort Movieが流れます。言葉では伝えきれない、職場のスケール感や山の暮らしのリアリティを視覚的にアピールすることで、より深い理解を促しました。

効果

おおらかな山の暮らしを前面に出した採用メッセージによって「鉱山で働きたい」という強い志望動機を持つ学生が集まるようになりました。ありのままの日鉄鉱業を伝えることで、事前の理解・認識のミスマッチも減り、内定辞退者が減少。最大の課題点であった“入社後のギャップによる離職”も減りました。

日鉄鉱業株式会社の採用サイトはこちら。

事例③:バリューマネジメント株式会社の採用サイト

企業について・課題

「日本の文化を紡ぐ。」をビジョンに掲げ、日本全国に100万棟あるとされる「歴史的建造物」の再生事業を行うバリューマネジメント株式会社(Value Management Co., Ltd.)。ウエディング施設を中心に事業を行なっているため、学生からは「ウエディングの会社」「ウエディングプランナーの募集」という見え方をしていました。しかしながら、事業の本分は、歴史的建造物のオーナーやその地域に住まう人たちの想いを紡ぎ、後世に残していく事業再生コンサルティング。この真なる想いやDNAをしっかりと理解してもらうことで、想いをともにする仲間と会社を成長させていきたいという願いがありました。

コンセプト・アウトプット

建物オーナーや地域住民の「想い」を大切にする事業再生プロセスは、まさにバリューマネジメントのDNAそのもの。それを表現するために、各施設の「プロジェクトストーリー」を制作しました。ムービーと約4000字もの文章でプロジェクトについて余すことなく伝えました。

採用サイトとしての立ち位置だけでなく、社員がこのサイトを訪れたときに「バリューマネジメントのDNA」が感じられるものにしたい。そんな狙いから、いつ誰がこの採用サイトを訪れても、バリューマネジメントのDNAが伝わる「ブランドプラットフォーム」という位置付けのwebサイトにしました。

効果

まず、聞こえてきたのは「自分が働いている施設にどのような歴史があって、どのような想いが紡がれているのかが理解できた」という既存社員の声。プロジェクトストーリーを読み、涙した社員もいました。これまで孤軍奮闘で事業を推し進めてきた社長の頭の中にしか残されていなかったストーリーをはじめて可視化することでDNAの継承につながり、さらにリクルートサイトに落とし込むことで、共感する学生を呼ぶことにつながりました。

バリューマネジメント株式会社の採用サイトはこちら。

事例④:株式会社ヨシタケの採用サイト

企業について・課題

愛知県という「メーカー激戦地区」において、社員280名の中小メーカーである株式会社ヨシタケ。「バルブ」という世の中に欠かせない製品を扱いながらも、壁の裏側や床の下に潜んでいるというその性質上、学生への魅力づくりに苦心していました。インフラに近いという事業特性上、安定した経営や労働環境はあったものの、学生からすると「大手メーカーに落ちた時の内定キープ」というポジションから抜け出せずにいました。

コンセプト・アウトプット

これまで人間的魅力に溢れる人事担当のマンパワーで何とか大手メーカーとの競り合いに肉薄していました。しかしそれでは、この先長く続く保証はありません。いつでも、どこでも、誰でもヨシタケの魅力を伝えられる「採用コンセプト」の策定に力を入れました。

「中小規模×世の中に欠かせない製品×業界シェアトップクラス×任せる社風」という事実から「ヨシタケさんにしか作れない」「あなたにしか出来ない」と言われるのがヨシタケの醍醐味。これを粋に感じてくれる学生に刺さるよう「きみダケ」というコンセプトを策定し、採用HPでは、この「きみダケ」という言葉がもっとも効果的に伝わるデザインとコンテンツに仕立てました。

効果

採用サイトを通じた明確なコンセプト訴求により、合同説明会での着席率が向上。そのまま多くの学生が、規模や業種ではなく価値観に惹かれて応募。国公立大学の学生が大幅に増加し、競合する企業のレベルもさらに上がりました。また、大手メーカーを辞退し、「価値観に共感した」「自分が就活で見つけたかったのはこういった会社だった」とヨシタケを第一志望する学生も増え、5名の採用枠をすべて地元名古屋の国公立大学の内定承諾で埋めることができました。

株式会社ヨシタケの採用サイトはこちら。

3:サイトづくりで一番大切なのは、採用コンセプト。

2章の事例をご覧いただく中で、同志集めという視点のあるサイトのイメージが湧きましたでしょうか?

では次に、具体的にどういったことをサイトに盛り込めば、その企業にぴったりの同志が集まる採用サイトになるのかというお話です。サイトに入れるべき要素はいくつかあるのですが、これだけは外せないのが「採用コンセプト」です。

この採用コンセプトとは、採用サイトだけに関わらず、採用活動全体に必要な非常に重要な要素になります。

3-1:採用コンセプトとは、企業の理念やビジョンをベースにしたメッセージ

採用コンセプトとは、すべての採用コミュニケーションの軸となるメッセージ。採用コンセプトには、その企業にしか語れない理念をベースに、「何を提供しているのか」ではなく「何のために事業を行っているのか」という企業の社会的意義を求職者にも理解しやすいように盛り込みます。もともと、求職者の共感を呼ぶ理念を持っている企業は、理念と採用コンセプトを同じにするという場合もあります。

採用サイトおよび採用活動の目的、「企業が目指す未来を実現するための同志集め。」を叶えるためには、どれだけターゲット(求職者)に「企業の理念やビジョン、志に共感してもらうか」ということが非常に大切なのです。

なぜ、企業の理念やビジョンに共感してもらうと同志が集まってくるのか。それは、人という生き物が「何をやっているか(=What)」という情報よりも「なぜやっているか(=Why)」という情報に心が動くからです。

イギリスの組織コンサルタントであり作家のサイモン・シネック氏がTEDで語ったゴールデンサークルという理論でも、人に何かしらの情報を伝え、行動を促したい時に、「Why・How・What」という構成要素が存在し、「Why」から伝え始めることの重要性を説いています。

このゴールデンサークルを採用サイトに当てはめて考えると、事業内容やサービスといった「What」の情報も必要ですが、それ以上に「なぜ、その企業はその事業およびサービスを展開しているのか」というWhyが明記されていることがとても重要になります。

「なぜ、その企業は存在しているのか」「どのような未来を実現したいのか」といった、その企業にしか語れない存在意義や独自性、ビジョンを「採用コンセプト」として策定し、それを軸に一貫した採用コミュニケーションを継続的に行うことが重要です。

その継続した積み重ねが、その企業の採用におけるブランドを創り出し、結果その企業の同志が集まってきます。そんな採用活動において重要な採用コンセプトをweb上で求職者に届けてくれるのが採用サイトということになるのです。

実は、先ほど2章であげた4つの事例は、どれも採用コンセプトがしっかりしていて、それがサイトにもちゃんと落とし込まれている例になります。ぜひ、採用コンセプトに注目しながら、もう一度ご覧になってみてください。

独自の採用コンセプトを研ぎ澄まし、自社らしい採用サイトで発信していくことは、人的リソースが少ない企業も自社ならではの魅力がどこにあるのか悩んでいる企業にも大きな力になります。事例④の株式会社ヨシタケの例のように、そこには会社の規模感も関係ないのです。

3-2:採用コンセプトがないと、採用コミュニケーションは空中分解してしまう

もちろん、採用コンセプトがなくても、採用サイトや採用パンフレットを制作することはできます。ただ、採用コンセプトがないと、それらは有機的に機能せず、ちぐはぐな採用コミュニケーションとなってしまうのです。

たとえば、採用コンセプトを欠いた採用サイトは、表現が面白いだけのサイトとなってしまったり、何をやっているか(=What)という部分だけで勝負してしまったりと、ある一面だけを映したものになってしまうケースがあります。

採用コミュニケーションにおいて大事なことは、どのツール、どのフェーズにおいてもその企業の見え方が一貫しているということです。

シーンや相手によって言うことがころころ変わる人が信用されないのと一緒で、企業も一貫した内容を語り、見た目も統一感があることが、求職者の信用を得る上で非常に大切になります。

これから、採用サイトをつくるにあたって、「企業の本質を伝えること」そして「採用コミュニケーションに統一感を持たせること」を意識して、採用コンセプトを考えてみてください。

4:採用サイトで期待できる効果。

採用サイトによって期待できる効果は主に3つ。母集団の形成および質の向上、そしてインナーの観点でも社員のモチベーションアップに期待することができます。

具体的にどういったことなのか、1つずつ見ていきましょう。

4-1:母集団形成について

多くの企業は、採用活動を展開する中でいくつかの施策を行うと思います。たとえば、ナビ媒体への掲載、採用パンフレットの配布、説明会・インターンの実施などがありますよね。

そのすべての施策の受け皿となり母集団を形成していくことが、採用サイトの役割のひとつと言えます。

  • ナビ媒体からはもっと詳しくその企業を知りたい人がやってくる。

  • 採用パンフレットのQRコードからエントリー希望者がやってくる。

  • 説明会の参加者が、企業やそこで働く人の理解をより深めようとやってくる。

上記のようなイメージです。

また、その企業のことを何かで知っていて、「〇〇社 採用」と検索して採用サイトに訪れる方も漏らさずにキャッチすることが可能です。

さらに、こちらは学生によく見られるケースですが、友人に向いていそうな企業を教えてあげる場合、シェアするものとして採用サイトがあると非常に便利です。

あらゆる情報をweb上で探す現代。多くの企業がコーポレートサイトを持っているように、採用に特化し、求職者が集まることができるサイトがweb上に設けてあることは、母集団を形成する上で非常に大切だと言えます。

4-2:母集団の質の向上について

母集団はたくさん集まっているのだけれど、蓋をあけてみると、うちとマッチしている人が少ない。というお悩みを私もこれまで何度か聞いたことがあります。

1章の冒頭にもお話をしましたが、ただ人をたくさん集めるだけでは、採用成功とは言えませんよね。ここで大切になるのは、母集団の質です。こちらの点も、採用コンセプトをしっかり持った採用サイトであれば、力を発揮します。

たとえば、サイト内に、「何のために事業を行っているのか」という企業の社会的意義がしっかりとメッセージとして掲載されており、その上でどういった仕事をしているのかという社員のインタビューが載っていたとしましょう。

するとどうでしょうか。良い悪いではなく、その企業のあり方に深く共感する人はより志望度を上げて選考に進んでいくでしょうし、逆に考え方が違うと感じた方は本格的な選考の前に離脱していきます。

母集団の増減で言いますと、そこまで知名度がなかった中小企業が採用コンセプトを持ったサイトを制作することで母集団が増大する傾向にあります。

一方、これまで母集団が多かった企業によっては、その企業にしか語れない明確な採用コンセプトを打ち出した採用活動を行うと、サイトがスクリーニングの役割を果たしてくれるため、例年に比べて母集団が減少する可能性もあります。

ただ、母集団が減ってしまった場合でも、上記ように「その会社にしか言えない独自性」や「その企業が存在する意義」、「実現したい世界観」がサイトに加わったことで、考え方が違う人が早期に離脱したり、なんとなくのエントリー層が減ったりしているためなので、心配する必要はありません。

その分、いままでよりその企業の価値観に共鳴している未来の同志のウエイトが高い母集団が形成されています。

4-3:<インナー的効果>社内の活性化、社員のモチベーションアップについて

採用サイトを一番多く目にするのは、もちろん求職者の方たちですが、その企業で働く社員さんたちが見る機会も実は少なくないはずです。

また、採用サイト内における「社員インタビュー」や「プロジェクトストーリー」といったページをつくるにあたっては、社員を巻き込んでサイト制作を行うことになると思います。すると、採用コンセプトなどにある企業のど真ん中の考え方が改めて自然な形で社員にも再インストールされていくのです。

実際に、採用サイトをはじめとする採用コミュニケーションに触れる中で、「帰属意識が芽生えた」、「モチベーションが改めて上がった」、「会社のDNAに立ち返ることができた」といった既存社員さんからの声が上がった例もございます。

5:採用サイトで打ち出していく8要素とコンテンツ例。

採用サイトには採用コンセプトがとても重要であることをお話してきましたが、その他はどのようなコンテンツがあればいいのでしょうか。

私たちはこれまで数多くの採用サイトを制作していく中で、「これは大切!」だと思う下記8つのコンテンツを見出しました。

①企業理念/ミッション・ビジョン

②事業内容・ビジネスモデル

③仕事内容

④人的魅力

⑤組織・風土

⑥施設・環境

⑦給与・福利厚生

⑧会社基盤

ポイントは、この8つの要素をただサイトに入れるのではなく、しっかりと採用コンセプトと結びつけてサイトに落とし込むということです。

<要素①>:企業理念/ミッション・ビジョン

まずは採用コンセプトのベースにもなっている「企業理念やミッション・ビジョン」です。

ここでは、その企業が果たすべき使命である「ミッション」や実現したい未来「ビジョン」、約束する価値・強み「バリュー」などを改めて伝えていきましょう。

株式会社LITALICO(世の中の事例)


Sansan株式会社(世の中の事例)


株式会社メルカリ(世の中の事例)

コーポレートサイトだと企業理念をサイトの頭から打ち出しているサイトも多いですが、採用サイトだとついつい事業内容や職種紹介を優先してしまいがちです。

しかし、事業内容や職種だけでなく、会社全体として求職者に共感してもらうにはこの企業理念は欠かせません。サイトのトップに導線を設けるなどして、目立つ場所に設置しましょう。

※もしも、ミッション・ビジョン・バリューが曖昧だという場合は、下記の記事も併せてご覧いただければと思います!
→「企業の根幹を担うミッション ビジョン バリューの意味合いと作り方

<要素②>:事業内容・ビジネスモデル

サイトを閲覧する求職者の中でも気になる人が多い事業内容とビジネスモデルのページ。ここでは、その企業の事業やビジネスモデルを大きな視点で語ることがポイントです。

どういった思想のもと、どんな方に向けて、どのような意義を持ってビジネスを展開しているのかというビジネスの大義が伝わることをまず目的としましょう。

その上で、各商品やサービスの詳細を学生にもわかりやすく伝わることを意識しながらコンテンツを作成すると、事業の大枠からディテールまでストーリーとして見えるページに仕上がります。


雪印メグミルク株式会社(世の中の事例)

<要素③>:仕事内容

この辺りから採用サイトらしいコンテンツが登場してきます。仕事内容のページでは、その企業で働くシーンをなるべくイメージできるようにすることが大切です。

いい部分だけでなく、苦労や大変さも交えながら正直に。その仕事の息遣いが聞こえてくるようなリアリティがあることが望ましいです。

入社後におけるミスマッチ問題が一定数ありますが、この具体的な仕事シーンが入社前から描けているかどうかということも、このミスマッチを防ぐ一因にもなります。

稲畑産業株式会社

<要素④>:人的魅力

採用サイトで欠かすことができないのが、この人的魅力を紹介するコンテンツです。求職者からしても、どのような人がいて、どんな人が活躍しているのかはとても知りたい情報になりますので、力を入れてつくりましょう。

ポイントとなるのは、企業理念を特に体現している人を紹介するということ。求職者は、理念に結びついた仕事をしている人のエピソードに触れることで、この企業で働くことの本質や輝くイメージができてきます。

伊藤忠商事株式会社

実際にコンテンツを作る際は、職種や年次を切り口に人を紹介するというやり方もおすすめです。

<要素⑤>:組織・風土

就職活動において多くの求職者が注目する点でもあるのが、この組織・風土。よく採用シーンで聞く言葉で言うと「社風」や「カルチャー」です。ここでは、その企業が仕事をする上で大切にしている価値観を紹介していきましょう。

たとえば、「チームワークを大切にしている」「なんでも挑戦してみる」「承認し合うムードがある」など、どういった雰囲気で、どんなことがよしとされる企業なのかが求職者に伝わることを意識しましょう。

組織・風土を伝える際は、やや抽象的にもなりがちなので、具体的な制度や仕組みと併せたコンテンツにすると、求職者の理解がより進みます。

株式会社リクルートライフスタイル(世の中の事例)

<要素⑥>:施設・環境

どんな環境で働くかということも、求職者にとっては気になるポイントです。働く環境、休憩・コミュニケーションスペースなど、ハード面を訴求することも大切です。

しかし、いくらおしゃれなオフィスだからといって、ただ写真を掲載するだけでは効果は最大限に発揮できません。ポイントは、ハード面の伝え方のポイントも企業理念や企業の価値観と紐づけること。

「オープンでいることを大事な価値観としているから、オフィスも仕切りを取っ払い広々とした空間にしている。」たとえば、こういったように、どうしてこのようなオフィスになっているのかということを、意味を持って伝えらえると求職者の中でその企業へのイメージがより一定のものになっていきます。


株式会社VOYAGE GROUP(世の中の事例)

<要素⑦>:給与・福利厚生

福利厚生のページでは、給与体系や利用できる制度を分かりやすく伝えることが大切です。ここが分かりにくかったり、曖昧であったりすると、求職者からの信頼も下がってしまいます。

福利厚生においては、その企業らしいユニークな制度を設けている企業もあるかと思います。その場合は、こちらも企業の価値観と合わせて、なぜその制度があるのかを伝えていきましょう。

また、制度があるだけでなく、ちゃんと使われているものだということを伝えるためには、制度を利用している社員のインタビュー記事を設けるなども有効です。

LINE株式会社(世の中の事例)

<要素⑧>:会社基盤

最後は、会社基盤です。ここでは、会社規模や売上、利益といった会社の情報を伝えていきましょう。ここでも大切なのは分かりやすさ。必要に応じて、図やグラフなどを使うこともおすすめです。


株式会社マルハン

このページも求職者からの信頼に大きく関わるところなので、ただ会社概要を羅列するだけでなく、読み手目線を大切に丁寧に仕上げてくことが大切です。

6:情報の”発信”と”積み重ね”を独自に継続する「採用オウンドメディア」。

ここまでご説明してきた採用サイト。明確な採用コンセプトと適切な要素を持ってサイトを制作すれば、その企業に合う同志が集まってくるでしょう。

ただ、敢えてひとつ弱点を挙げるとすれば、掲載している情報が古くなり、リニューアルの必要が出てくるということがあります。おそらく2~3年に一度、情報更新などのタイミングでサイトをリニューアルしている、というケースも多いのではないでしょうか。

最後の章では、これからの採用サイトに求められる観点とそれを叶える採用オウンドメディアという方法をご紹介します。

6-1:情報はストックし、積み上げていくことが大切

情報更新も兼ねて、採用サイトをリニューアルすること自体は悪ではありませんが、今後採用サイトに求められることは、採用コンセプトに基づき、”リアルタイムに情報発信していくこと”と”これまで発信してきた情報をストックしつづけること”です。なぜなら、この独自の情報の積み重ねこそがその企業の採用ブランド力を高め、求職者の信頼に大きな影響を及ぼすからです。

みなさんは、差積化という言葉を聞いたことがありますでしょうか?

差積化とは、主にブランディングの文脈で使われる言葉で、継続的にその企業やブランドの独自の価値を提供し続ける活動であり、中長期的に付加価値を積み上げていくことを意味します。

似ている言葉に差別化がありますが、こちらはいわゆる他との違いや有利なポイントをつくり、際立たせていくことです。

ただ、差別化はありとあらゆる企業、商品、サービスが存在する現代社会においては、そもそも大きな違いを生むことができなかったり、真似をされたり、と徐々に一般化する傾向にあります。

これは採用活動および採用サイトづくりにも同じことが言えます。つまり、採用競合との差別化を意識して数年おきに一から作り替えるのではなく、同じサイトに採用コンセプトに紐づいた新情報を独自にどんどん発信および積み重ねていくという差積化の考え方でサイトを運用する方が、より強固なブランドが築かれていくことに繋がるのです。

6-2:情報を積み上げ、信頼を高めるオウンドメディア型採用サイト

オウンドメディアは、ご存知の方も多いと思いますが、企業が保有するメディアの総称です。最近では、CMS(コンテンツマネージメントシステム)を自社で運用することにより、手軽に自社webメディアから情報発信する企業が増えています。

そんなオウンドメディアの考え方や要素を採用サイトに追加したのが、採用オウンドメディアになります。オウンドメディアの要素が追加されることにより、通常の採用サイトにはない下記のようなメリットがいくつも生まれます。

  • 採用コンセプトに紐づくコンテンツが、自社の資産として残る。ブランディングの向上。

  • 自社のリソースのみで、タイムリーな情報発信ができる。

  • サイトを年中稼働させることで、通年採用対応できる。

  • 運用する中で、社員の企業理解・共感が進む。

長期的にサイトを運用して、独自の確固たるポジションを築きたい場合は、この採用オウンドメディアというスタイルも検討してみることをおすすめします。

採用オウンドメディアは、採用サイトと併用するパターンもありますし、採用オウンドメディアと採用サイトを一本化する場合もございます。

6-3:オウンドメディア型採用サイトの例

採用オウンドメディアが実際どのようなものかイメージが持てるように、採用活動にオウンドメディアを取り入れている事例をいくつかご紹介いたします。

<事例①>:mercan(メルカン)株式会社メルカリ(世の中の事例)

株式会社メルカリのオウンドメディア“mercan(メルカン)”は、「メルカリの人を伝える」をコンセプトに、グループ内で活躍するメンバーや会社内で起きていることを記事や動画といった様々なコンテンツを通して発信しています。

人を軸にしつつもその内容は多様で、プロダクトのつくり手の想いに迫ったインタビューやサービスリリース時のイベントレポートなど、メルカリの今がリアルタイムで分かるようになっています。

また、メルカリの「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」というミッションとも紐づけられており、メルカリで働こうと考えている人は“mercan”を通してメルカリのことを深く知ることができるようになっています。

mercanはこちらから。

<事例②>:Gunoshiru(グノシル)株式会社Gunosy(世の中の事例)

情報キュレーションアプリで有名な株式会社Gunosyは、採用PRの文脈でオウンドメディア“Gunoshiru(グノシル)”を運営しています。コンセプトは、「はたらくを知り、Gunosyを知る。」となっています。

Gunosyでは、働いている人が社外の人からは見えにくく、そこにイメージのギャップがあったこと。また、採用における訴求イメージや世界観に統一感がなかったことに課題を感じて、採用オウンドメディアを立ち上げに至ったそうです。

サイト内は、「ひと」を軸に職種別の仕事エピソードや日常、イベントレポートなどが掲載されており、Gunosyのリアルを温度感と合わせて感じることができます。入社する人のほぼ100%がこのメディアを読んでいるようで、求職者にとっての強力な応募判断材料として機能しています。

Gunoshiruはこちらから。

<事例③>:WORK Design Library-株式会社PlanDoSee

「日本のおもてなしを世界中の人々へ」という理念のもと、国内外にホテル・レストラン・バンケットを運営するほか、自社のノウハウを生かしたコンサルティング事業を行っている株式会社PlanDoSee.

創業時は数十名だったチームから、今では国内外で23の店舗をもつ1,600人規模の組織となり、その間、社員が長く充実した仕事生活を送れるように、様々な試行錯誤を重ねています。

Plan・DoSeeが保有するこの貴重な知識・ノウハウを、自社内で留めるのはもったいない。そんな考えから、PlanDoSeeの「働く」や「働きがい」に関する思想・考え方を、社外へ、また自社の社員に向けても効果的に発信できるプラットフォームを構築しています。

一つの正しい答えのない「働きがい」「豊かさ」を探り、「働く」時間をより楽しく、より豊かに過ごすためのノウハウやヒントを見つけられる。そしてまるで図書館のように自由に出入りしていただける場所を目指し、「WORK Design Library」というネーミングがつけられており、PlanDoSeeの考え方をより深く感じられるようになっています。

WORK Design Libraryはこちらから。

7:まとめ。

いかがでしたでしょうか。

大切な部分をもう一度整理してみましょう。

採用サイトの目的は、「企業が目指す未来を実現するための同志集め。」です。その企業に合った同志に集まってもらうためには、企業の理念やミッション、ビジョンを伝えることが大切です。

それらが、より求職者に届くように、理念をベースに採用コンセプトをつくり、採用サイトおよび採用コミュニケーションの軸にしていきましょう。サイト内の各コンテンツもなるべく採用コンセプトと連動させると効果的です。

また、採用ブランド力向上のためには、差積化という考え方のもと情報を積み上げていくことが重要になっていきます。唯一無二のポジションを確立、求職者からの信頼獲得、運用による社員の企業理解の加速。こういったことを狙っていく上では、採用オウンドメディアも合わせて検討してみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。こちらをお読みいただいた企業にマッチした同志が集まることを願っております。

なぜ、パラドックスがVisionsを立ち上げたのか。

”Visions”を運営しております株式会社パラドックスです。

私たちは、この世に生を人や組織にはすべて、
その人や組織にしかできない命の使い方、
つまり使命があるのではないかと思っています。

 この使命のことを、パラドックスでは「志」と呼んでいます。
私たちは、「志の実現に貢献する」というミッション、
「志あふれる日本をつくる」というビジョンを掲げ、
人と企業の志の実現にブランディングで貢献いたします。

この度は、18年間に渡り事業を行なってきたブランディングの知見が、
少しでもみなさまの志の実現にお役に立てばと思い、
このメディアを立ち上げました。

様々なニーズに向けたコンテンツをご用意しておりますので、
ぜひ、トップページより他のコンテンツもご覧ください。